食のリスクコミュニケーション・フォーラム2020
第1回:『 ゲノム編集食品~新たな育種技術のリスコミ~ 』(6/28)活動報告

食のリスクコミュニケーション・フォーラム2020
『消費者市民のリスクリテラシー向上を目指したリスコミとは』
第1回テーマ:『ゲノム編集食品~新たな育種技術のリスコミ~』(6/28)

【開催日程】2020 年6月28日(日)13:00~17:50
【開催場所】オンライン会議(Google Meet)
【主  催】NPO法人食の安全と安心を科学する会(SFSS)
【後  援】消費者庁、東京大学大学院農学生命科学研究科附属食の安全研究センター
【協  賛】日本生活協同組合連合会、一般社団法人食品品質プロフェッショナルズ、東京サラヤ株式会社
【参加費】3,000円/回
     *SFSS会員、後援団体(先着1~2名程度)、メディア関係者(取材の場合)は参加費無料

3人の専門家より、それぞれのテーマに沿ったご講演をいただいた後、パネルディスカッションでは参加者からのご質問に対して活発な意見交換がなされました。

【プログラム】

13:00~14:00 『ゲノム編集作物の開発状況と規制状況について』
        田部井 豊(農研機構)
14:00~15:00 『ゲノム編集トマトの開発と社会実装について』
        江面 浩(筑波大学生命環境系)
15:00~15:20 休憩
15:20~16:20 『ゲノム編集食品に対する消費者の受け止め方』
        佐々 義子(特定非営利活動法人くらしとバイオプラザ21)
16:20~17:50 パネルディスカッション
        『ゲノム編集食品~新たな育種技術のリスコミ~』
        進行:山崎 毅(SFSS)、パネラー:各講師

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田部井 豊先生

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江面 浩先生

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佐々 義子先生

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*講演要旨ならびに講演レジュメは以下のとおりです:

①田部井 豊(農研機構)
『ゲノム編集作物の開発状況と規制状況について』

ゲノム編集技術は、目的とする DNA 配列のみを特異的に改変できる優れた技術であり、医療分野や創薬、有用物質生産、農業分野など幅広く利用されることが期待されています。その社会実装には、規制のルール、知財、国民理解など考慮すべきことが多くあります。日本では、2019年にカルタヘナ法および食品衛生法上の基本的な取扱ルールが定められ、商業利用に先立ち、義務ではないものの情報提供が求められています。その後、文部科学省や経済産業省、農林水省、厚生労働省などから、情報提供にかかる詳細が示されています。これらの取扱ルールについて概要を紹介します。

田部井先生講演レジュメ/PDF:2.71MB

②江面 浩(筑波大学生命環境系)
『ゲノム編集トマトの開発と社会実装について』

精密かつ効率的に生物の遺伝子機能を調節・改変できるゲノム編集技術が登場し,様々なライフサイエンス分野での利用が加速しています。ゲノム編集技術を用いて,品種改良が高速化できることから,農作物の品種改良(育種)の分野でもこの技術に対する関心が急速に高まっており,今後利用拡大が予想されます。本講演会では,何故、作物育種でゲノム編集技術への関心が高まっているかを理解するために,1)そもそも作物とはどんな植物なのか,2)育種とはどのような作業なのかを説明し,続いて,3)事例としてゲノム編集トマトの開発とその社会実装に向けての私見を紹介します。

江面先生講演レジュメ/PDF:1.63MB

③佐々 義子(特定非営利活動法人くらしとバイオプラザ21)
『ゲノム編集食品に対する消費者の受け止め方』

日本で開発されたゲノム編集食品の登場を前に、食品としての安全性確認、環境影響評価の仕組みが整い、表示の方向性も定まりました。昨秋からは申請者のための相談窓口もスタートしました。遺伝子組換え食品のリスコミではボタンの掛け違いが起こったといわれますが、早期から情報発信、議論が始まったゲノム編集食品を消費者はどのように受け止めるのでしょうか。ゲノム編集食品が、消費者から健全に選択されるようになるには、何が必要なのでしょうか。ゲノム編集食品に対する様々な意見を整理しながら、ご一緒に考えたいと思います。

佐々先生講演レジュメ/PDF:648KB

*参加者アンケート集計結果(PDF/991KB)

(文責・写真撮影:miruhana)